はじめに
今回は2024年9月29日のJ2 第33節 アウェイ ザスパ群馬戦の観戦記を記します。
熱い主観性と一歩引いた客観性に基づいた観戦記です✏️ぜひお楽しみください。
本試合の位置付け
本節はザスパ群馬とのアウェイでの一戦。
前夜の他会場の試合結果により最下位の群馬はJ3への降格が決定している。
甲府に4-2で勝利したロアッソはそのまま敵地群馬へ移動した。
本節確実に勝利し、4連勝を飾って降格圏から距離を置くとともに、プレーオフを射程圏に納めたい。
なお今節はディレイでの観戦記となっております。
この記事の要約
・上村の重要性
・全体的に心身の疲れが垣間見えた。
・その中で勝てたことは非常に大きい。
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ロアッソチャートの要素と視点について
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前節の観戦記はこちら!
ロアッソ熊本 vs ヴァンフォーレ甲府戦(A) 観戦記
GK:田代琉我
失点2。期待を込めて言えば、田代ならセーブしきれた失点だった。
13分のCB間背後へのボールへの飛び出し良し。
2失点目の最初のセーブは素晴らしかった。
決してセービングが悪かったり、集中力が切れていたわけではない。
やはりサイドからのボールにどのように対応するかについてはDF陣と練度を高めて欲しい。
試合展開上、ビルドアップに参加する機会は非常に限られたが、田代自身のパフォーマンスは非常に良かった。ナイスプレー。
DF:大西 遼太郎
8分江﨑へのパスの乱れ。疲れているようだ。
1失点目のシーン。
豊田の甘い寄せをケアした影響で、右サイドに釣られるような動きになった。
豊田に一任してもよかったか。
27分などのポジショニングもやや浮いているように見えた。
今思えば、ハイボールへの対応が序盤に比べて明らかに向上している。
全体的に心身疲れているような様子だった。連戦と日々の貢献度を考えると不思議なことではない。
それでも81分の全力のプレスバック。素晴らしい。
次節に備えてしっかりとリフレッシュをして欲しい。いつもありがとう。
素晴らしいプレー。
DF:江﨑 巧朗
16分のラインの乱れが気になる。
33分のCB間裏へのハイボールに対するシュートケアは非常に良かった。
後半立ち上がりの古長谷の先を見た石川へのパス。
あの縦パス気持ちいいね。
83分の1vs1のシーン。半端に浮き上がったボールと相手の動きについていくのは難しかったであろうが、非常に良い対応であった。
顔の腫れはほとんど治ったようだ。いつもありがとう。
今節も守備陣に安定感をもたらしていた。ナイスプレー。
DF:岩下 航
クロス時の走り込みなど、常に相手ゴール前の脅威になっていた。
41分のワンタッチパス至高。毎試合変わらず左サイドに欠かせないピースになっている。
岩下のクロスが終了間際の決勝点に繋がった。
素晴らしいプレー。いつもありがとう。
MF:上村 周平
上村は常に裏パスの機会を伺っているように見えた。
41分のディフェンスラインへの降りる動きは古長谷への縦へのパスコース創出に結びついた。
毎試合行っているが上村は心臓部。この試合でもロアッソの攻守を語る上で欠かせないピースであった。
54分への裏への走り出しなどアンカーの選手とは思えない。
江﨑を中心とする守備陣への信頼関係がなければあのような動きはできない。
個人的にはMOM。ナイスプレー。いつもありがとう。
MF:三島 頌平
左サイドの起点。内側に位置取りしながら周囲と非常に良い関係性であった。
目立つプレーこそ少なかったが、常に周りとの距離感を把握し、左サイドのポジションニングに過不足がないように努めていた。
俊敏性に長けた,もらい直す動きなどが随所で見られ, ボールとも積極的に関わろうとしていた。
唐山のみならず松岡との関係向上も見られた。ナイスプレー。
MF:豊田 歩
7分のボールキープのシーンなど球際の強さが際立った。
だからこそ21分の先制点献上のシーン。豊田1人で潰したかったし寄せが甘いように見えた。
やや中途半端な寄せであった。
直後30分以降からの寄せは改善が見られた。三島と同様に左サイドで積極的にボールと関わることができていた。
こちらも疲れているようだった。それでもナイスプレー。
MF:古長谷 千博
常に違いを作り出していた。
33分のペナルティエリアでのボールキープも非常に良い。
42分の逆転ゴール。報われて良かった。技アリのゴールであった。
チャンスメイクに何度も貢献してきて、ゴールがあと一歩遠い古長谷を見ていて悔しかった。
非常にうれしいし、本人の思いも一塩のものがあるはず。
その他複数のシーンにおいて相変わらず積極的にボールと関わり、攻撃の起点になっていた。
上村らから石川への裏パスが警戒された中、古長谷のレーンをずらす動きがキーになった。
素晴らしいプレーであった。
MF:大本 祐槻(→MF:藤井 皓也)
直近の各試合でも左足でゴールを狙い続けていた。
だからこそ同点ゴールの形は非常に嬉しかった。
20分などの守備時の位置取りは非常に効果的でサイドとアンカーへのパスコースを遮断していた。
37分のポジション修正も兼ねた逆サイド裏への抜け出し、単なるポジション変更に留めない姿勢よし。
瑠夢やその周囲もカバーできている。
あのスピードで走り回っていたら、足の疲労も凄まじいだろうからしっかりケアして欲しい。
ナイスプレー。
in:藤井 皓也 (78分)
周囲との距離感など向上が見られる。
79分など密集地帯を個人技で抜け出すなど、藤井らしさを感じることができた。
まだ違いを作れるように思う。
82分の守備時。パスの出し手の動きについていきたかった。
右サイドでの関係性。周囲で関わる人数や配置に例外的なネットワークを作るなど藤井の個を生かせるような関係性を早く構築したいところ。
期待を込めて、厳しめの評価とした。
それでも良いプレーが随所で見られた。ナイスプレー。
FW:石川 大地
上村などを起点とする裏へのパスを最大限警戒され、それらは無効化。
ポストプレーもマンマークにより思うように機能せず。
22分のショートカウンターにもなり得たシーンも迅速なチェイシングでボールを奪取。
前半終わり際の2点目のシーン。良いスルーで、デザインプレーを体現できていた。
55分の決定機。石川なら決めれた。後ろからのボールだったので難しくはあった。
72分。オフサイドでこそあったが、大西からのボールにヘッド。
逆重心であのコースにあのシュート打てるのは非常に嬉しい。
直近の試合で見られた高い頻度でのポストプレーや裏への抜け出しこそなかったものの、上下に積極的に動き回り、ゴールの機会を窺っていた。
ナイスプレー。いつもありがとう。
FW:松岡 瑠夢(→ MF:竹本雄飛)
5分決定機。綺麗な抜け出しであった。ややボールが流れたか。沈めたいシーンだった。
周囲との距離感の改善。
9:30松岡→大本の展開よし。
12分ポストプレー非常に良し。
24分のコーナーキックの関係性修正。
瑠夢から繰り出されるクロスボールはいずれも高いクオリティ。同点ゴールにも結びついた。
39分などの縦へのスピードのあるランニングからラストパスを出せるのは松岡ならでは。
45分のシュートに至るまでのセカンドボールへの嗅覚よし。
岩下との連携など今後に期待。非常に良いプレーだった。
in:竹本 雄飛 (61分)
65分セットプレーからのこぼれ球、これは決めたかった。
投入直後だったため合わせるのが難しかったか。
87分のシーン。ドリブルで持ち上がっても良かったかもしれない。
十分な枚数を揃えて攻撃するという意味では非常に有意義であった。
降りてくるプレー、空いたポジションを埋めるポジショニング試合を重ねるごとに良くなっている。
試合勘を取り戻したのか、積極的にボールと関わろうとしていた。
試合終了後に、江﨑らと何かを確認していた。
本節の勝利も嬉しかったが、竹本のそのような貪欲な姿勢を見ることができたこと、チームの雰囲気が何よりも嬉しかった。
ナイスプレー。
試合総評・チーム総評
熊本は攻めあぐねるシーンが多く見受けられた。
3分。岩下古長谷のパスミスがあったがきちんとカバーできていた。
攻撃は, 石川らへの徹底したマークで裏パスが遮断されていた印象。
古長谷の積極的な関わり、三島豊田のインレーンへのスライドを活かした両CBの上下動で攻撃の糸口を探し続けた。
ゴールに関与した大本、古長谷、岩下らのみならず、すべての選手が連戦の疲れの中、駆け回っていた。
守備時はサイドからのボールに対する対応。
ボールウォッチャーになる習性が見受けられる。バイタルエリア, セカンドボールのケア。
本節, 不用意なセットプレーこそ与えていなかったが、インプレーからのクロスにも適切に対応したい。
今までの熊本なら負けていてもおかしくなかったゲーム。
連戦、そしてアウェイへの移動で疲労が溜まる中タフに戦うことができていた。
連勝にこだわらず、次の試合に腰を据えて向き合いたい。
次節はホーム徳島戦。試合の入り方を間違えなければ勝てる気がする。
次も勝とう。だれだれろっそ!!