はじめに
こんにちは。ロアッソ観戦記「だれだれろっそ!」へようこそ!
今回は 2024/10/27J2 第35節 ロアッソ熊本 vs レノファ山口FC (Home)の観戦記を記します。
なお, 今回もロアッソ熊本の選手名は敬称略とさせていただきます。
また, チャート上の表記は登録ポジションで記載しているため、本節布陣と異なることがあります。
あらかじめご了承ください。
熱い主観性と一歩引いた客観性の双方の角度から記した観戦記です。ぜひお楽しみください!
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ロアッソ熊本 vs 徳島ヴォルティス(H) 観戦記
試合の位置付け
本節はJ2第35節 レノファ山口との一戦。
ロアッソ熊本は本節をクラブ設立20周年マッチと位置付け, ホームに山口を迎える。
(なお代表ウィークの関係で, 両チームともに前節から期間が空いての対戦となる。)
熊本の直近5試合の戦績は4勝1敗。前節まで2012年以来となる4連勝を飾っていたが, 徳島と対戦した前節, 後半ATに失点を喫し, 惜しくも5連勝とはならなかった。もちろん呪われたホームスタジアムでの敗戦であった。
前節徳島戦での戦いは, 中盤の上村やトップ下の古長谷を常に警戒され, 思うような攻撃ができなかった。支配率については, 一定時間ボールを保持することができていたものの、守備面において熊本左サイド側からの徳島のスピードを活かした攻撃が脅威となり、岩下らは守備に奔走する試合展開となった。
ホームでの幾度もの惜敗。もはや悔しさよりも脱力感, いやもはや「無」の感情であった。
一方の山口は前節山形相手に2-0で敗戦。直近の試合では天皇杯の2試合を含め8連敗と大きく失速している。
前節山形戦においては, 攻守両面において粗が目立っていた印象。攻撃時は, シュートで終わるシーンもごく限られ, なんとなくボールを保持。守備時は, 4-4-2の布陣の2列目3列目両サイドに大きな空間が生まれ, 敵陣地から簡単に押し込まれていた。山口の直近の戦績や前節の戦い方を見ると、脅威はほとんどない。
唯一警戒すべき点は, 構えた山口に攻めあぐねる展開, そこからカウンターを喰らうこと。
熊本陣地でボールを回収したら山口の選手間の広大なスペースを突いて, シームレスに相手バイタル付近までボールを運びたい。
相手の完成度がどうであれ、我らが熊本は全く自信を持っていい。
20周年の節目となる重要な一戦。20年間熊本が積み上げてきたものを信じ, 必ず勝利を収めたい。
記念マッチの意味づけは勝利のあとでいい。選手たちには第一にホームでの勝利をしっかりと掴んでほしい。
この記事の要約
・勝利とはならなかったが、受け止め方によっては重要な意味を成した。
・勝てる試合で勝とう。
GK:田代 琉我

失点1。クリーンシートとはならなかったものの、強風によりボールやパスワークが安定しない中、後方から安心感のあるバックアップ。
風下で多数の被シュートを受けた前半のみならず、後半も多くのシーンでセーブを連発。
田代がいなければ負けてもおかしくなかった。素晴らしいパフォーマンスだった。
DF:大西 遼太郎

強風の影響で安定感を欠いた。やむを得ない。
いつも見せてくれる攻撃参加がもっと見たかった。
ナイスプレー。
DF:江﨑 巧朗

終始安定感に欠いた。しかしそれは強風の影響だから仕方がない。
失点に結びついたパスミス以外でも、大西や上村らとの関係のなかで確実なパスコースを見出せずにいた。
途中から3CBに対してマンマーク気味のプレスをかけられ、前へのパスが思うように出せなかった。
CBとしてチームの守備の要になっていた。
ナイスプレー。
DF:岩下 航

何度か攻撃参加のシーンが見られたものの決定機創出には至らなかった。
6分守備時。コーナキック後のシーンは直ちにライン統一。
相手の積極的なプレスにより、いつもの攻撃姿勢は見られなかったが十分な脅威になっていた。ナイスプレー。
MF:豊田 歩

豊田らしいパスセンスを随所で披露。
風を意識したコーナーキックなどは十分に可能性を感じた。
ゴール前へのラストパスなどでは得点の香りが大いにした。
同点ゴールは事実上豊田のアシスト。
ラストパスに磨きがかかって非常に良かった。
MF:上村 周平

中盤を1人で支えた。
チーム全体の動きがなんとなく鈍かった。
決して上村の責任ではないが、チーム全体として強気に戦ってもらいたかった。
71分の追い風を生かした強烈なフィード。
アシストになり得た。
難しい戦いだったが、常に勝利への道を模索していた。
ナイスプレー。
MF:三島 頌平

左サイドの起点として積極的にボールと関わっていた。
ボランチ上村前後の関係性が不安定だったため、いつにも増して内側に絞るなどの動きがあっても面白かったのかなと思う。
普段の完成度が高すぎるせいで、今節は非常に物足りなく感じた。
ナイスプレー
MF:古長谷 千博(→ 大﨑 舜)

存在感がなかった。
いつもなら石川上村らと分業しているタスクを今節は上村1人で行なっていた。
いつもなら存分に発揮しているはずのボールとの積極的な関わりが見られず、攻撃の糸口が大きく狭まっていた。
強風で非常にプレーしにくかったのだと思う。難しい戦いを強いられているようだった。
交代時の表情を見れば、不甲斐ない内容だったのだろう。
ナイスプレーだったゾ。
in / 大﨑 舜 (76分)

毎回言っているような気がするが、途中交代だからこそ過度に期待してしまう。
ただただ熱いプレーがみたいです。熱すぎるプレーが見たいです。
通訳もいいが、CFとしての活躍をもっとみたい。
石川をシャドウに置いた意味をもっと引き出して欲しかった。
CFで守備のタスクが免除されていないのであれば、石川のような積極的なボール回収の意識を持ってほしい。
それでも古長谷との交代で一定の違いは作れていた。ナイスプレー。
FW:大本 祐槻(→MF 東山 達稀)

強風なんてなんのその。
強風をも切り裂く大本のスピードが相手DF陣の混乱を招いた。
同点ゴールに結びついたシーン直前、大本らしくピッチを縦断し相手バイタルエリアの集中力を絶った。
35分の右サイドライン際でのフェイントなんか、残像が見える勢い。
60分。最後のパスはカットされたものの、非常に精度の高いボール処理。
今節熊本らしい組織力が見られなかったものの、大本の速さや脅威は健在だった。
in / 東山 達稀 (62分)

東山の強烈な一発が見たかった。
最近は出場時間が限られていたため試合勘に不安があったが、安定感のあるパフォーマンスであった。守備時においてはマークの受け渡しにやや不安が残った。
東山独特の体を開いた体勢でのインレーンへのパス。フェイクが効いてていい。
個人的にも好きな身体の使い方である。
途中交代、そして久しぶりの出場ながら丁寧に熱く戦うことができていた。
ナイスプレー。
FW:石川 大地

19分同点ゴールのシーンで起点となった。
キーパーをかわして, 右足に持ち替えたためディフェンスに詰められてしまった。
非常に重要な決定機を逃してしまった。
それでもセンターアーク付近からのロングシュートなど、積極的にゴールへの意識を見せてくれた。
トップ下への配置変更もあり、シャドウ石川の顔も見たかったが向上の余地は大いにある。
実現のためには周囲の戦術理解やピッチでの再現がキーになる。
来季半代くんとの共演を楽しみにしている。
ナイスプレー。
FW:唐山 翔自(→ MF:松岡 瑠夢)

戦線復帰おめでとう。
随所で存在感を示した。唐山らしいドリブルでの侵入などで相手ゴール付近での脅威となった。
途中交代がもったいないくらい攻撃面で重要な役割を果たしていた。
ナイスプレー。
in / 松岡瑠夢 (62分)

途中交代ならではのリフレッシュさを左サイドにもたらした。
瑠夢ならではの縦への推進力が随所で見られた。
毎試合愚直に見せてくれる直向きなプレーが非常によい。
縦と横のみならず、斜めの動きなどを交えて縦横無尽に柔軟なプレーも見てみたい。
82分のライン際の突破。
あのプレーなんて瑠夢そのもの。アドバンテージみてほしかったよなぁ。
唐山とはプレースタイルが違うが、彼と同じくらい良いパフォーマンスだった。
試合内容・チーム総評

稀に見る強風で始まった20周年記念マッチ。
アグレッシブな山口に対し、やや弱腰になってしまった。
まるで良くも悪くもこれまでの熊本を体現しているようなゲーム。
良かった部分。強い向かい風の中, 熊本のための間合いが僅かに生まれ、同点に追いついたこと。
ロングシュートなど、決定機を複数演出。被シュートもかろうじてバーなどに助けられた。
悪かった部分。身体が重く消極的で得点が取れない。
なんとなく同点で試合が終わり、しれっと残留確定。
大木サッカーらしからぬ、それでもこれまで20年間の熊本らしい試合運びだった。
パスワークはほとんど機能しなかった。バイタルまで運ぶことができなかった。
風に苦しめられたとはいえ、自分たちのペース戦い方を早い段階で見出したかった。
なんとなく引き分けだった。しれっと残留した。
『なんとなく、しれっと。』
こういったところに昇格から遠のいていく要因があるのかなと思ったりもする。
フロントや大木さんを責める気は微塵もなく、大木サッカーには存分に楽しませてもらっているし、もちろん来季も続投希望である。
ロアッソ熊本に関わる全員が一生懸命であることは承知の上で述べるとすれば、チームやスタジアム、サポーター、ホームタウン周辺にどこか渦巻くのんびりとした雰囲気に狂わされているような気もする。
明確な対象を持たない批判ほど歯痒いものはないが、昇格を考える上でそれを阻む要因はとことん潰しておきたい。
どうやったら勝てるんだろう。どうやったら昇格できるんだろう。
今節試合後に我々が抱いた悶々とした気持ちのなかに、僅かでもそのような問題打開の意識があるとすればこの20周年記念マッチは非常に重要な意味を成したのではないか。
残留は事実として受け止める。
切り替えて、次節山形戦。
次の20年に向けて応援を続けよう。
だれだれろっそ! 編集:涼火