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サカナクションのみつめる3.11【years】

2011.3.11. 2:46 。忘れもしないあの日。
サカナクションはあの日をあの瞬間をどのように見たのか。
過去に出された楽曲から手がかりを探していく。

あの年を、あの日を唄ったとされる楽曲 【 years 】

はじめに

2011年発売のシングルアルバムのカップリング曲として収録された楽曲がある。楽曲名は【 years 】。この楽曲が3.11を描いているのではないかと当時ファンの間で囁かれていた。今となっては定説になっている。

いったいどのような想いが当楽曲に込められているのだろうか。

♫ years MV

歌詞から紐解く

歌詞から紐解く

ではまず歌詞から見ていこう

僕たちは薄い布だ 折り目のないただの布
影は染まらず通りすぎて行き
悲しみも濡れるだけですぐ乾くんだ

years years
 この先に待ち受けてる時代の
years years
  僕らを染めてしまうかはわからないけど
変わらないことひとつはあるはずさ

僕たちは薄い布を 繋ぎ合わせてを立てた
風が吹くのを見逃さないように 乱れた髪さえ そのままにしてたんだ

years years
 この先に待ち受けてる時代のハサミは
years years
 多分この帆を切り刻み
     バラバラにするけど
years years
 また繋ぎ合わせるから そのときには
years years
 君のことを思い出しても
      許してくれるかい?

僕の中の変わらないこと
僕の中で変わらないこと
多分これが変わらないことのひとつ years

http://j-lyric.net/

以上が【 years 】の歌詞である。
サカナクションの楽曲には釣りや海の描写が無数に織り交ぜてある。
確かに当歌詞中にも 「濡れる」「」 などの言葉が出てくるが必要最小限であるように思える。(津波を想起させないための配慮とも取れる)

またこの歌詞は、
海や水中などのサカナクション独特の世界観ではなく『記憶』に焦点を当てて唄っている。

以下は解釈例。(皆さん自身の解釈を大いに尊重する。)

僕たちは薄い布ただの布僕ら
人間は自然の力には到底敵わない薄い存在であることの比喩。


緑線部分を踏まえ)’’共に協力し支え合うことで、同じ方向を向いて前に進もう。我々が生きる時代の波に飲みこまれ、あの日のことを忘れないように。’’というメッセージ。

乱れた髪さえそのままにしてた
懸命に1日1日を生き抜いた人々の必死な様子を表現。

メロディ・細部の構成に注目

メロディ・細部の構成に注目

穏やかに始まるイントロ。震災まではあの海も静かに我々を見守っていた。

静かにサビに向かう。美しいサビが始まる。
サビ前に一瞬、背後から深く暗い太鼓の音が響く。

太鼓の音が次第に表に現れ始める。
まるで何かが迫ってきているようだ。

ふと子供たちの楽しそうな声が聞こえる。

楽曲中2:46で迎える沈黙。
(震災発生はpm2:46)

二度目のサビは相変わらず美しい旋律だ。

10年経ったあの海と同じ。

楽曲は何事もなかったかのように終わる...

総合分析

総合分析
Sakanaction Lifeより
涼華
涼華

Sakanaction Life では毎日夜9時にサカナクションの一曲をお届けします。
忙しい毎日。1日の最後にあなたの中でサカナクションの音楽を奏でるきっかけになればうれしいです。

最後に・・・

 私はあの日の重さを鑑みると、当楽曲について安易に解説することに抵抗があった。
 しかし、間も無くあれから10年が経とうとしている中、私にできることは3.11を風化させないことだと思い当記事の執筆に踏み切った。
「まとめ」の三文字で、あの日を 当楽曲を簡単に片付けることは決してできない。
 最後に、当楽曲の聴き方を記したい。

years の聴き方


胸が痛むかもしれないが、あなたのあの日を思い起こしながら、時間をかけて当楽曲を解釈していただきたい... 
コロナ禍で精一杯の毎日。
しかしあの未曾有の困難を決して忘れてはいけない。                                

〜合掌〜

  • この記事を書いた人

涼華

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