いまや日本の音楽業界を牽引する存在となったロックバンドグループ・サカナクション。私が彼らと初めて出会って早7年。
世界は目まぐるしく変わったが、彼らの音楽を聴くと変わらず貫かれているものがあるように感じる。
本記事では私の抱いた(抱く)彼らの印象について時系列順に追っていく。
皆さんと共通する点が一つでもあると非常に嬉しい。
今も忘れはしない彼らとの出会い...
彼らを認知した瞬間は 中学一年の夏の暑い夜だった。勉強、部活にヘトヘトになって家に帰り、私はとある番組を見ていた。
BSサッカーである。この番組は当時BS1、BS2チャンネルで夜8時頃から放送されていた海外サッカーの番組である。ときにはJリーグの中継等も放送していたように思えるが、詳しいことは覚えていない。
その日夕食を食べながら試合を観戦していた。前半ハーフタイム直後に大きな衝撃を受けた。
きっかけはサッカー日本代表の名場面の映像と共に流れたとある音楽だった。
なんなんだこの曲は...
全身に衝撃が走るとはこのことなのk...
あおーいあおーいあおーい!!!♪♪
歌詞が頭から離れない。。もはやメロディなのかと疑うくらいキャッチーで記憶に残る耳触りの歌声。
夕食の味なんてどうでもよかった。
すぐに調べる。<BSサッカーテーマ 青い>で検索。
当時私は旧世代のipodを使っていたため、とてつもなく検索結果の表示が遅かった。
ページが表示されr...あおーいあおーいあおーい!!!
だめだ。脳内再生が止まらない。
ページ更新を繰り返し、やっと答えにたどり着いた。
♫ Aoi / サカナクション
なるほどAoiってバンドの ♫ サカナクションって曲なんだな。
バンド名はかっこいいのに変な曲名だなあ。
その間違いに気づいたのはそれから2年後のことだった。
新宝島で彼らと再開
2年後。
中学生活が山場を迎えた時期に彼らと再開する事になる。
なんやかんやで待望のiPhoneをゲット。SNSというものに浸かる日々だった。
友人のTwitterでとある動画と出会う。
どっかで聴いたことあるなあこの声...
ああ...Aoiってバンドがいたなあ。魚がどうのこうのって音楽を歌っていたな。
曲名はともかく歌は良かったなあ。
うーん?あれってバンド名だったの?
バンド名がダサい...
先に謝っておきたい。サカナクション、ファンの皆さんには本当に申し訳ない。
でも一番に思ったこと。バンド名がダサい。
いまでは心の底から愛しているからこそあえて言いたい。
本当にサカナクションが好きなんだ。
でも........バンド名...
鮮魚店を連想させるバンド名。
他に"Fishナントカ"などの案はなかったのか?
上述の通り、Aoiをバンド名だと認識するほど当初は受け入れることができなかった。
今の私にとって、サカナクションはサカナクションでなければならないし、サカナクションというバンドが好きな自分を誇りに思っている。
一郎さん(Vo.山口一郎氏)の釣りへの愛が滲み出た『魚』。変化に恐れず、慄かずに活動していこうという意味で『Action』。
『魚』+『Action』で『サカナクション』。
最高のバンド名じゃないか。
それでもどこかで思っている。バンド名が...
この件については以下で詳しく述べることとする。
MVが面白い
【新宝島】をはじめ、印象的なMVを数多く生み出してきた。
これらのMVの監督を務めるのが映像作家の田中祐介氏である。
サカナクションの楽曲は抽象的な楽曲も多い。歌詞中に「〇〇(人名)が△△した」というような具体的な言動・心情描写は少なく、風景描写から想像を膨らませる必要がある。田中氏の制作するMVはその過程にアドバイスやアクセント・スパイスを加える作品となっている。
【新宝島】【『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』】以外にも創造性に富んだMVが多数あるので是非見ていただきたい。
曲が良すぎる...
まあ、結局これに尽きる。
私はこれまで RADWIMPS や BUMP OF CHICKEN などにどハマりしてきた。
狭く深くのタイプなので、俗に言うにわかファンではないと自負している。
サカナクションはそんな僕を浮気させた。俺は悪くない。サカナクションが悪い。
では僕はどんな誘惑を受けたか。(語り出すと長くなるので楽曲名のみに変えさせていただく。)
♫mellow ♫僕と花 ♫ボイル ♫朝の歌 ♫ミュージック
♫ Aoi が収録されているアルバム「sakanaction」との出会いが皮肉にも僕の浮気を決定づけたのである。
浮気がどうこう言ったって大好きなアルバムということに変わりはない。
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バンド名が絶妙。
微妙ではなく絶妙なのだ。
そしてここで先ほどの〔バンド名がダサすぎる〕を撤回させていただきたい。
矛盾しているではないかという批判も大いに受け入れる。
だがここで強調したいものこそ、この矛盾なのだ。
ではなぜ絶妙だと言えるのか。その理由は三点ある。
①耳に残るバンド名
バンド名に魚って...ww
そう思った方は無意識のうちに彼らのバンド名を記憶することになる。
忘れられるバンド名よりも忘れられないバンド名の方が良いに決まっている。
②世界観の提示
彼らの楽曲には釣りや水中をテーマにした楽曲が数多くある。
ナイロンの糸、フィッシングイズグッドなど数え出したらキリがない。
一郎氏の魚や釣りへの愛、そして楽曲の世界観が看板であり名刺であるバンド名で示されている。
③リスナーの選別
ここまで意図して当バンド名にしたとは考えられないが、結果論として述べる。
私がそうであったように、バンド名がダサいから彼らの楽曲を聴かないというのは彼らの狙いに合致しているのだ。実際に一郎さんは
サカナクションの音楽を分かる人はクラスに二、三人いれば良い。
そんな楽曲作りを心がけている。
と述べている。
先日、私の友人も
新宝島とかはすごく良い曲なんだけどバンド名がなぁ...
と言っていた。
「違う。違うって。。。」何度説明しても聞く耳を持たない友人に思わず掴みかかりそうになったが、仕方がない。
これがサカナクション 。いつか気づいてくれるさ。
そう自分に言い聞かせた。
このように当バンド名は、一曲一曲の楽曲の良さに虜にされた者のみをファンにつける効果があるのではないだろうか。
一見ダサいように思えるバンド名だが、彼らの音楽活動の支えになっていることに間違いない。
この矛盾こそなんとも絶妙である。
まとめ
ここまでサカナクションについて思うことをつらつらと述べてきた。
結局のところ結論は以下の三点に帰着する。
ココがポイント
① サカナクションはいいぞぉ。
分かる人だけ分かればいいけど近くにもっと共有できるファンが欲しい。
② 想像力や妄想をフル活用して。
田中裕介氏のMVを手がかりに歌詞を紐解いて見るのも面白い。
③ サカナクションはいいぞぉ。(2回目)
【新宝島】だけじゃないって!
声を大にして言いたい。
【新宝島】だけじゃないんだわ!!