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山口一郎さんと対談

はじめに

はじめに

本記事は2020/05/24にInstagramライブ配信にて行われたサカナクション山口一郎さんとの対談です。

本記事の執筆には時間がかかりました。大きな抵抗があったからです。
しかし、
①深夜対談の書籍化構想がでる以前の対談であったため、書籍化等に伴う諸問題が発生しない点

②当該ライブ配信は約1.1万人が視聴しており、対談内容を一部公開することに一定の整合性が保たれる点

このような観点から本記事の執筆に至りました。

なお、対談にあたり当時非常に緊張していたため、一部分かりづらい文面がございます。
緊張感として伝わると幸いです。あらかじめご了承ください。

対談内容

対談内容
一郎さん

(今回の対談は次で)ラスト。
最後、質問ある人いますか?

......
action5ichiroさん。(旧ユーザー名)
なんてお呼びしたらいいですか?

こんばんは...(歓喜)

えっと...プランクトンでお願いします...

著者
一郎さん

プランクトンさん !いいねぇ...

5分間質問スタート!
ピッ!(タイマーの音)

まず最初に、なんでプランクトンって呼んでいただきたいかっていうと、Twitterで『サカナクションのプランクトンになりたい(現:Sakanaction Life)』っていう名前で自分なりに一郎さん達の音楽をめっちゃ聴き込んで分析して投稿しているんです。

著者
一郎さん

ありがとう!
うれしい、すごい...

ほんと...独断と偏見みたいなとこもあるんですけど...(恐れ多く)

著者
一郎さん

いいよ、いいよ!
俺そういうの大好き!
聴きたい!

ここから唐突に質問に移る...
(五分間という限られた時間、緊張から)

表参道26時は(歌詞中)『つまりは』から始まるってことを(Instagramにて)おっしゃってて...

著者
一郎さん

うん。(Aメロの歌詞が)結論からね。

はい!
そのお話をされる以前に僕なりに(楽曲を)分析して投稿してたんですけど、
本当にその通り(分析考察が一郎さんの意図と一致した)だったりして、当たった!じゃないけど、(歌詞を)捉えたなぁみたいな...

著者
一郎さん

いやでも、それ(僕と)同じ時代に生まれてよかったね!

本当によかったです...
嬉しい限りで...(一郎さんと意思疎通できていることが本当に嬉しかった)

著者
一郎さん

時代が違ったらもう答え分かんないもんね

ですね!
本当にうれしいんですけど...(緊張から謎の逆接)

たまに(分析考察が)外れたりもするんですけど、
音楽って答えがないじゃないですか...人それぞれ受け取り方があると思うので
外れてもいいかなって思いつつ...

著者
一郎さん

いいと思う。
全然いいと思う。それがいいと思う。

(分析が外れることがあっても)丁寧に分析して丁寧に...
もう、(まるで)一郎さんの生き方じゃないけど、大切に分析して大切に文字にして投稿しているんですけど...

著者
▲考察が一致したのは本当に嬉しかった...
一郎さん

じゃあ、なんか今せっかく僕目の前にしてるわけだからさ、
聞きたいこととか確認したいことがあったら話すよ!

はい!
前回のライブ解説も手元にメモを取ってて...
(質問したいことをノートから探し出す)

著者
一郎さん

あはははは!(驚き)
すごい、すごい!
うれしい!

質問どうしようかな...

一番(手元のメモで)最新のやつからでいいですか?

著者
一郎さん

いいよ!

ドキュメントなんですけど、僕この曲何回っも何回っも聴いて、どうしても...投稿した内容に書いてあるんですけど、個人的にこの楽曲には形がないなって思ってるんです...ツイートを読み上げる形になってしまいますが。(ここで以下のツイートを読み上げる)

著者

先ほど(別の方との対談を)見てたんですけど、親交のあるアーティストさん(バンドの方)なのかなぁって思いながら見てたんですよね。最後にある歌は一郎さんの個人的な歌っておっしゃってたんで...どうなんでしょうか?

著者
一郎さん

あのね...結構(質問が)鋭いんだけど、ドキュメントっていう歌は当時親交のあったミュージシャンの方とよく恋愛の話をしてたんですよ。

なるほど。

著者
一郎さん

当時すごい好きだった女性と付き合っててアルバム制作中に別れたんですね...そういう話とかを彼としてて、なんかもう恋愛できないなみたいな、ちゃんと人を好きになることってもう多分できなくだろうなって話とかをよくしてたんですね。

。。。(驚きで声が出せず)

著者
一郎さん

で、そうしていた中、ドキュメントで、愛の歌歌ってもいいかなって思い始めてるって歌うことが自分の中でのメッセージだったっていうか。彼に対してのね。
うん。

一郎さん

だからすごく個人的な歌なんですよ、ドキュメントって。僕にとっては。

そうだったんですね...
だからどうしても掴めなかったところがあって...

著者
一郎さん

僕の中で「君」っていう言葉が出てくる時に「君」が指すものは大抵の場合音楽なんですよ。

一郎さん

「君」を「音楽」に置き換えると理屈が通じることが多いんですけど、この ♫ドキュメント に関してはある一人の女性を指すことがすごく多くて、例えば♫ yearsの”君のことを思い出しても許してくれるかい”の「君」っていうのは露骨にその君だったりするし ♫バッハ の”君の色”の「君」っていうのもその人だったりするし。

一郎さん

だから非常に...
DocumentaLyって自分のリアルを歌わなきゃいけなかったからその時の自分の目の前にある景色や人物をちゃんと歌にするっていうコンセプトだったので非常に個人的なものになってる(側面もある)のかなぁ。

一郎さん

しかも、♫ ドキュメント は自分が失恋してそれを話していた人物っていう部分も内包して書いた曲だから...
(歌詞中)”この世界は僕のもの”の「世界」っていうのは実は自分の部屋なんですよ...

あぁ〜...(必死にメモを取る・「世界」の意味が特定の場所・空間を指すなんて思ってもみなかった)

著者
一郎さん

当時住んでた下北沢の部屋のことを”この世界は僕のもの”って言ってて、当時好きだった人との二人の世界じゃなくて、僕一人の世界のものっていう意味も実はあるんですね。
...
だからそれ話すとこの歌がすごい痛切な歌に聴こえるでしょ?
ふはははは(笑)

いや、なんか申し訳ないです...
複雑なことを聞いてしまった気がして...

著者
一郎さん

いやいや!全然全然!!

一郎さん

僕もね、プランクトン(涼華)君も、誰かを好きになったり失恋したり、うまくいったり一喜一憂するようなことが日常や今後の人生の中であると思うんだけど...

はい。

著者
一郎さん

それと同じように、僕も人間として生きてきてるし、自分の中でいろんな感情の起伏があるんですよ。
もちろんすごく悩んでいる部分もあるし、人には言えることと言えないことっていうのがもちろんあるんですけど...
同じように苦しんだり喜んだりしながら音楽を作っているってことをこういう時代(SNSで発信できる時代)だから理解してもらいたいなぁって思ってるからこうやって話してるわけで...

一郎さん

それによってこの曲の聴き方が変わっちゃたりして、
もう "♫ドキュメント 嫌い"とか言われたらすごい嫌だけど(笑)...

いや、ないです。
そんなことは。(断言)

著者
一郎さん

でもまぁ、それは僕の中の事実だから、みんなが捉えてた通り捉えてもらえたらいいなって思いますけどね。

そういう意味では、前回の楽曲解説で”君”が死神を表した♫ 壁 は意外と例外だったりしますよね...

著者
一郎さん

やっぱりあれは僕が思春期のど真ん中にいる時に作った曲だから、やはり誰かってよりも自分の中の内生的な部分を言葉にしていた時代なんで死神っていうのは例外だよね。

一郎さん

あの曲って、"自分の地元から東京に上京していきますよ"っていう意味合いでも捉えれるようにもなるし、"自死する"っていう意味合いでも捉えられるように両方の側面を捉えるように書いた歌詞だから、”君”を死神って書いちゃうと前向きな意味合い(上京すること)がなくなっちゃうじゃん。
だから君っていう言い方をすることで二つの意味合いをもってあの曲が成立するんだよ。

なるほど...(感嘆)
わかりました...(5分超えちゃったから切り上げなきゃ...)

著者

すみません、長くなっちゃったんですけど、
本当にもう...応援してます!!

著者
一郎さん

これからもずっと研究してもらえるように真面目に音楽に取り組みますね!

あの...是非"サカナクションのプランクトンになりたい"って検索していただければ...

著者
一郎さん

えへ...(笑)
分かった(笑)

まだ始めたばかりなんで...(恐縮)

著者
一郎さん

え、プランクトンになりたいってことは餌になりたいってこと?

僕の意図としては、微力ながらもサカナクションさんのエネルギーになりたいなっていう意味を込めてます。

著者
一郎さん

でも、今日はこうやって話せたけど、もしこうやって話すことがなくても僕らのことを好きでいてくれて調べてくれたり研究してくれたりするってことで、すでに物凄い大きなエネルギーになってるよ!

ありがとうございます...

著者
一郎さん

もうプランクトンどころか立派な餌になってるよ!

...ありがとうございます!!
(ありえないくらい嬉しかった)

著者
一郎さん

これからも応援してもらえるようにがんばります。

はい!頑張ってください!
応援してます!!

著者

まとめ

まとめ
涼華
涼華

Sakanaction Life では毎晩夜9時にサカナクションの一曲をお届けします。
忙しい毎日。1日の最後にあなたの中でサカナクションの音楽を奏でるきっかけになればうれしいです。

ご一読いただきありがとうございました。
今回の対談は非常に貴重な経験になりました。
まるで一郎さんの生き様を目の当たりにできたような感覚です。

皆さんも今以上にサカナクションの楽曲の奥深さを満喫してみてはいかがでしょうか?

まとめ

  • ♫ドキュメントは失恋歌の側面も...
  • 若かりし頃の一郎さんと現在とで絶妙に違う、歌詞中の”君”に込められる思い
  • 一郎さんの変わらない音楽への熱意
  • この記事を書いた人

涼華

ActionLifeでは皆さんのエネルギーになる情報を丁寧に発信しています。

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